2015年10月30日

10月第5週 菓子銘:一粒丸ごと栗饅頭

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菓子銘:一粒丸ごと栗饅頭

材料:卵、バター、コンデンスミルク、イスパタ、強力粉、薄力粉、白あん、栗


 八百屋さんでりっぱな栗を買いました。栗ご飯がいいかな・・・?赤飯の栗おこわにしようかな・・・・?と思っているうちに数日たってしまいました。 それであわてて栗を使った焼き菓子を作ることにしました。

 地元検見川には栗を一粒まるごと使った栗饅頭で有名な河内屋和菓子店があります。河内屋さんの栗饅頭は地元民は皆大好きです。再現したく真似して作ることにしました。残念ながら一つ一ついびつで不格好この上もありませんが、焼き立ては河内屋さんに負けない美味しい一粒まるごと栗饅頭が出来上がりました。

 ドイツで求めた鹿と栗(どんぐりかな?)の刺繍のあるテーブルクロスに置いてお客様に秋の風情を楽しんで頂きました。

posted by 藪下敦子 at 10:03| 和菓子コラム

2015年10月26日

10月4週目 里の秋

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菓子銘:里の秋

材料:栗の甘露煮、大和芋


  本来この和菓子は”栗きんとん”という銘ですが、それではあまりにも直接的で面白みがないので”里の秋”にしました。
 里では桜の葉も、花水木の葉も赤茶色に色変わりし、柿の葉ももう少しすると緑から赤みが強く出て、黄も加わり、それは自然界でしか出ない輝くような美しさです。今は残念ながら時間が無いので絵筆が持てませんが、日本画をやっていた頃、秋の葉の美しさに魅了されたものです。
 虫食いの葉も自然は生きているという息づかいと欠けた所に見える得も言われぬ美しさと面白さがあります。落ち葉を山のように集めてきて絵筆を持つのですが、未熟な私はいつも表現しきれないもどかしさを感じていました。
 栗の葉が手に入りませんでしたので大好きな柿の葉の上に置きました。里の秋を感じていただけましたらうれしいです。
posted by 藪下敦子 at 11:16| 和菓子コラム

2015年10月05日

菓子銘:栗蒸し羊羹

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9月第4週

菓子銘:栗蒸し羊羹

材料:栗の甘露煮、小豆こしあん、片栗粉、薄力粉、上白糖、塩


 実りの秋です。秋を代表する実りの一つに栗があります。栗ごはん、栗きんとん、栗を使った和菓子と言えば、栗饅頭、栗桃山、栗もち。栗蒸し羊羹・・・・・・。食いしん坊の私には次から次へと栗を素材とする食べ物が浮かびます。何だかわかりませんが栗は郷愁を感じるのです。

 秋になれば絶対栗ご飯が食べたいのですが、ドイツで生活していた4年間、八百屋さんに栗が無いのです。お菓子屋さんにマロングラッセはあるのに・・・・・・・・。ないとなると無性に栗ご飯が食べたくなります。ある日夫と散歩していましたら栗の並木道に小ぶりですがいが付きの栗がたくさん落ちているのを発見しました。誰も拾わないのです。「くりごはんがたべれる!」夫と私は夢中で拾い集め家に帰ると早速、いがを取り皮をむき念願の栗ご飯を作りました。ところが食べられる代物ではありませんでした。臭いが強くまずい!食べられません!期待が大きかっただけにがっかりしました。マロニエだったのでしょうか・・・・。


posted by 藪下敦子 at 11:56| 和菓子コラム

10月第1週 和菓子銘 月見

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菓子銘:月見(薯蕷饅頭)

材料:大和芋、上白糖、小豆こしあん、上用粉


 今年の中秋の名月は927日でした。お天気にも恵まれ、今年の十五夜は真に美しく、いつもより大きく見えました。夜でも周りは明るく輝いて、うっとりしてしまいました。

 ちょっと遅くなってしまいましたが、本日月見団子の薯蕷まんじゅうを作ってみました。大和芋をおろし金ですりおろし、粒子が細かい上用粉を使った上品な味わいです。訓練生がススキの焼き印を押し、お抹茶をお湯で溶いて一筆加え土手をイメージして描いてくれました。とても見事な出来栄えです。庭の縞薄を飾りました。

posted by 藪下敦子 at 11:49| 和菓子コラム

2015年10月02日

菓子銘:こぼれ萩

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菓子銘:こぼれ萩

材料:小麦粉、餅粉、白こしあん、上白糖、塩、芥子の実、新挽き粉、小豆こしあん、卵白、抹茶、赤色粉


 菓子銘”こぼれ萩”とはなんと素敵な響きでしょう!同時に萩の花の美しさも自然と脳裏に浮かびますので、毎年この季節になると作る和菓子です。抹茶を用いて黄緑に色付けしたこなしで小豆のこしあんを包みました。楕円形の丸葉にこぼれる萩の花を表しています。

 萩は秋の七草のひとつで山や荒れ地でも自生するため古から日本人に好まれた花で万葉集の中でも1番詠まれた花です。以前住んでいた大阪豊中に東光院萩の寺という1200年の歴史を持つ古いお寺がありました。秋になると萩の美しさみたさで良く訪れたものです。背の高い大きな見事な萩が多く、草というより樹という感じで萩もここまで成長するのかと花の見事さに圧倒されたものでしたが、逆に楚々とした萩の美しさを演出するのは京田辺市にあるとんちで有名な一休寺(夫の家の菩提寺)の萩です。

 毎年花後は地面すれすれに剪定するため、寺門から本院までのかなりの距離の坂道にしだれた赤萩が植えられているのですが、緑の苔に生え、上にはおおいかぶさるようにもみじが植えられ、この寺の植木職人の技の見事さにほれぼれします。


posted by 藪下敦子 at 11:44| 和菓子コラム