2015年10月02日

菓子銘:こぼれ萩

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菓子銘:こぼれ萩

材料:小麦粉、餅粉、白こしあん、上白糖、塩、芥子の実、新挽き粉、小豆こしあん、卵白、抹茶、赤色粉


 菓子銘”こぼれ萩”とはなんと素敵な響きでしょう!同時に萩の花の美しさも自然と脳裏に浮かびますので、毎年この季節になると作る和菓子です。抹茶を用いて黄緑に色付けしたこなしで小豆のこしあんを包みました。楕円形の丸葉にこぼれる萩の花を表しています。

 萩は秋の七草のひとつで山や荒れ地でも自生するため古から日本人に好まれた花で万葉集の中でも1番詠まれた花です。以前住んでいた大阪豊中に東光院萩の寺という1200年の歴史を持つ古いお寺がありました。秋になると萩の美しさみたさで良く訪れたものです。背の高い大きな見事な萩が多く、草というより樹という感じで萩もここまで成長するのかと花の見事さに圧倒されたものでしたが、逆に楚々とした萩の美しさを演出するのは京田辺市にあるとんちで有名な一休寺(夫の家の菩提寺)の萩です。

 毎年花後は地面すれすれに剪定するため、寺門から本院までのかなりの距離の坂道にしだれた赤萩が植えられているのですが、緑の苔に生え、上にはおおいかぶさるようにもみじが植えられ、この寺の植木職人の技の見事さにほれぼれします。


posted by 藪下敦子 at 11:44| 和菓子コラム