2015年10月05日

10月第1週 和菓子銘 月見

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菓子銘:月見(薯蕷饅頭)

材料:大和芋、上白糖、小豆こしあん、上用粉


 今年の中秋の名月は927日でした。お天気にも恵まれ、今年の十五夜は真に美しく、いつもより大きく見えました。夜でも周りは明るく輝いて、うっとりしてしまいました。

 ちょっと遅くなってしまいましたが、本日月見団子の薯蕷まんじゅうを作ってみました。大和芋をおろし金ですりおろし、粒子が細かい上用粉を使った上品な味わいです。訓練生がススキの焼き印を押し、お抹茶をお湯で溶いて一筆加え土手をイメージして描いてくれました。とても見事な出来栄えです。庭の縞薄を飾りました。

posted by 藪下敦子 at 11:49| 和菓子コラム

2015年10月02日

菓子銘:こぼれ萩

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菓子銘:こぼれ萩

材料:小麦粉、餅粉、白こしあん、上白糖、塩、芥子の実、新挽き粉、小豆こしあん、卵白、抹茶、赤色粉


 菓子銘”こぼれ萩”とはなんと素敵な響きでしょう!同時に萩の花の美しさも自然と脳裏に浮かびますので、毎年この季節になると作る和菓子です。抹茶を用いて黄緑に色付けしたこなしで小豆のこしあんを包みました。楕円形の丸葉にこぼれる萩の花を表しています。

 萩は秋の七草のひとつで山や荒れ地でも自生するため古から日本人に好まれた花で万葉集の中でも1番詠まれた花です。以前住んでいた大阪豊中に東光院萩の寺という1200年の歴史を持つ古いお寺がありました。秋になると萩の美しさみたさで良く訪れたものです。背の高い大きな見事な萩が多く、草というより樹という感じで萩もここまで成長するのかと花の見事さに圧倒されたものでしたが、逆に楚々とした萩の美しさを演出するのは京田辺市にあるとんちで有名な一休寺(夫の家の菩提寺)の萩です。

 毎年花後は地面すれすれに剪定するため、寺門から本院までのかなりの距離の坂道にしだれた赤萩が植えられているのですが、緑の苔に生え、上にはおおいかぶさるようにもみじが植えられ、この寺の植木職人の技の見事さにほれぼれします。


posted by 藪下敦子 at 11:44| 和菓子コラム

2015年08月04日

菓子銘:錦玉の金魚

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材料:乾燥あんず、グラニュー糖、レーズン、粉寒天、赤色粉、大納言鹿の子


千葉は日中35度を超す猛暑が続いております。せめて和菓子で涼しさを演出しようと、錦玉(粉天とグラニュー糖で作る透明の寒天を錦玉といいます)で金魚を作ってみました。赤の鱗は色粉と、乾燥杏とレーズンを使いました。大納言鹿の子も加えると真の金魚と見間違うほど見た目も味も良くなります。本日は弊会の家族会の方々17名がこの金魚の和菓子とアールグレイーのアイスティー、コーヒーを楽しんでくださいました。親の亡き後の生活の場として、勉強を兼ね、グループホームを見学に行ってみましょうか?と少々超現実的な、問題を話し合いましたが、このかわいい金魚の和菓子が場のムードを和らげてくれたのがせめてもの救いでした。

posted by 藪下敦子 at 15:10| 和菓子コラム

2015年07月22日

7月第3週、4週 菓子銘:夏衣(なつごろも)

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菓子銘:夏衣(なつごろも)

材料:道明寺粉、粉寒天、グラニュー糖、こしあん


関東地方は梅雨明けしました。夏の日差しがまばゆく、暑さが年々身体には厳しく感ぜられるようになりました。認めたくありませんがこれが加齢なのでしょうか? そんな折、絽の着物を着て日傘をさしてシュキ!と背筋を伸ばして歩いておられるご婦人を見ますと着物姿はいいなぁ〜と今さらながら憧れます。日々の忙しさの中、すっかり箪笥の肥やしになってしまっている絽や紗の着物を当分着れそうにありませんが、道明寺粉を使って和菓子で夏衣を楽しんでみました。

posted by 藪下敦子 at 13:38| 和菓子コラム

2015年07月08日

7月第1週2週 菓子銘:紫陽花

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菓子銘:紫陽花

材料:粉寒天、グラニュー糖、水飴、白あん、赤色粉、乾燥紫芋、ミントリキュール

  

梅雨時に1番美しく輝くのが紫陽花です。紫陽花は毎年のように新種が出ますが、私の場合は、園芸技術が無いのか、なかなか買った時のような色形が2年目に継続されないのが残念です。酸性土であるかアルカリ土であるかで色が異なるとも言いますので仕方ないのかもしれません。
昨年コンペイ糖という名前の赤系で八重のかわいいあじさいを購入しました。しかし今年は白い超小粒の花で少々がっかりしました。その分和菓子で美しさを表現しました。
残念ながら我が家のあじさいは満足いく様な花をつけませんでしたが、この季節ご近所の庭に咲いている見事な紫陽花を見て歩くのが楽しみです。
posted by 藪下敦子 at 13:25| 和菓子コラム

2015年06月30日

菓子銘:くず水無月

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菓子銘:くず水無月(みなづき)
材料:くず粉、砂糖、塩、鹿の子

早いものでもう1年の半分が過ぎてしまいました。ご近所さんとも「毎日お暑いですね〜」という言葉を交わす毎日です。
本日6月30日は京都では水無月を食べる日です。1年のちょうど折り返しにあたるこの日に、この半年の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する神事「夏越祓(なごしのはらえ)」が行われます。この「夏越祓」に用いられるのが、6月の和菓子の代表ともいう水無月です。
貴族は氷室の氷を食べて暑さをしのぎますが、庶民は氷など手に入らないため、葛餅や外郎を三角形に切り氷を表します。小豆には邪気払いの意味が込められていると言います。
6月のお茶会ではこの水無月は良く使われます。 
posted by 藪下敦子 at 13:23| 和菓子コラム

2015年06月29日

菓子銘:むくげ

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菓子銘:むくげ

材料:練切(白あん、砂糖、白玉粉)粉寒天粉、色粉、グラニュー糖

   


まるでむくげの花をそのまま食べてしまうような・・・・・練切で作った優しい和菓子です。

むくげはアオイ科ですから、ハイビスカスや芙蓉と同じ仲間で1日花です。夏の茶花に用いられます。花びらは白に一重が基本ですが、赤やピンク、紫、八重咲など色々あります。乾燥にも冬の寒さにも強い育てやすい花です。韓国の国花でもあります。路地植えにすると瞬く間に大きくなりたくさんの花をつけてしまいます。それが好きな方もおられますが、私はむくげは集団美で見るより一輪一輪で見るほうが好きなので、あえて植木鉢にして花をあまり付けないで白の一重を一輪一輪楽しんでいます。この和菓子のように・・・・・・。

posted by 藪下敦子 at 13:09| 和菓子コラム

2015年06月13日

菓子銘:キーウイーの淡雪かん

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菓子銘:キーウイーの淡雪かん

材料:粉寒天、グラニュー糖、卵白、キーウイー


寒天で作る昔からある透き通った泡雪かん。手作りのシンプルな感じがひんやりとした夏の和菓子らしいです。イチゴでも作ってみましたが、やはりキーウイーの方が涼しそうに見えました。簡単な和菓子ですので一度に16個簡単に創れました。

posted by 藪下敦子 at 10:02| 和菓子コラム

2015年06月12日

6月第1週の和菓子 水まんじゅう

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菓子銘:水まんじゅう

材料:水饅頭の素、上白糖、葛粉


 夏が来たかと見間違える程暑い初夏がやってきました。身体が追いつきません。障がいを持っている利用者さんからも「疲れましたので休みます」「夜眠れません」という声が聞かれるようになりました。

 そんな時おすすめなのが「みずまんじゅう」です。水の都大垣が発祥の地です。葛は冷凍も長い時間の冷蔵庫に入れるのも色が白く濁るので適しませんが、水饅頭の素は便利で冷凍も冷蔵庫も可です。便利な世の中になったものです。トッピングはこの写真はイチゴですが、ブルーベリーを置いてもかわいいです。グリーンピースをやわらかく煮て裏漉して、こし餡の上においても綺麗です。中を黄身餡にもしてみました。色々楽しめます。


posted by 藪下敦子 at 11:22| 和菓子コラム

2015年06月05日

5月第4週、6月第1週 菓子銘:そら豆

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菓子銘:そら豆

材料: 白並みあん、卵黄、味醂、寒梅粉、抹茶、小豆波あん



  焼き菓子です。一般的に和菓子は冷凍保存できますが、焼き菓子は冷凍しません。常温で保存可能です。そのことを私がメンバーさんに説明しておかなかったのでいつものように冷凍されてしまいました。翌日お出しした和菓子はお客様から「固いです」とクレームがありました。そんなことでまたあらたに焼きなおしましたが、焼き菓子はくれぐれも冷凍なさいませんように。4日〜5日以内にはお召し上がりください。
 白あんに抹茶を混ぜ、薄緑色にしてありますが、残念ながらこの写真ではその表情がよく出ていません。丁度採れたばかりの頂き物の空豆がありましたので塩茹でにして箸休めに一緒にお出ししましたところ、お客様から「和菓子も空豆で作られたのですか?」と聞かれました。「白あんに卵黄とお抹茶を入れて焼きました」とお答えしましたところ、「まぁ〜本物の空豆そっくり、かわいい〜」と喜ばれました。このお菓子は5〜6月の和菓子ですが、2月の節分の時期にも使えます。
posted by 藪下敦子 at 14:30| 和菓子コラム